イスラエルとパレスチナ問題
引用:問題

最近、話題のパレスチナ問題って何?

実はこれはいろんなことが複雑に絡み合った問題なんだ。
例えば、宗教、迫害、領土など。

え?全然分からないよ!

一つ言えることは大戦中の大国の「3枚舌外交」によって、
生まれた問題ってことだよ。
じゃあ、今回も分かりやすく解説していくよ!
パレスチナ問題とは?
引用:パレスチナ問題
パレスチナ問題とは、地中海に面したパレスチナ地域を巡って起きるユダヤ人とアラブ人の争いを意味します。
要するに、パレスチナ問題=”ユダヤ人のイスラエル”と”アラブ人のパレスチナ自治区”による土地の争いです。
ユダヤ人が信仰するユダヤ教とアラブ人が信仰するイスラム教による宗教戦争と言っても、過言ではないです。
歴史的背景
引用:歴史
もともと3000年ほど前に、この地域にユダヤ人がエルサレム王国という国を設立しました。しかし、交通の要所であったため、何度も侵略を受けて国が崩壊し、住んでいたユダヤ人は世界各地に散らばっていったのです。
引用:イスラエル
それ以降、周辺地域の大多数を占めていたアラブ人(アラビア語を話す人)がこの土地に住むようになりました。
それから時は過ぎ、第一次世界大戦を迎えます。ヒトラー以前にもユダヤ人は迫害を受けており、古の都であるパレスチナへと戻る人が増えてきました。
そうなると発生するのがアラブ人との領土問題です。そんな時にある事件が起こります。
第一次世界大戦で苦しんでいたイギリスに、ユダヤ・アラブ両方が力を貸し、そのお礼としてイギリスは、当時領土紛争が起こっていたパレスチナの独立をユダヤ・アラブ両方に約束したのです。
これは完全に「3枚舌外交」です。
もしくは「コウモリ外交」とも言われます。
このようなことがあり、イギリスはしばしば「ブリンカス」と言われています。
しかし、実際そんなことは起こるわけがなく、国連がパレスチナを分断してユダヤ人とアラブ人の国を作ることとなりました。
しかし、この協議もユダヤ側に有利な条件だったことから、アラブ側が断固として拒否。そんな中、1948年にユダヤ人国家としてイスラエルが建国されます。
その後、いきなり国を作って怒ったアラブ諸国とイスラエルで戦争が頻繁に起こるようになりました。
イスラエルの方が味方も少ないので劣勢でしたが、急遽アメリカやイギリスの支援を受けて、徐々に形成逆転するように。
そうやって徐々にイスラエルの地域が増えていき、パレスチナ自治区は苦戦を強いられています。
年表
1947年11月 | 国連パレスチナ分割決議採択 |
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1948年 5月 | イスラエル独立宣言・第一次中東戦争勃発、難民の発生 |
1967年 6月 | 第三次中東戦争勃発・イスラエルが東エルサレム、ヨルダン川西岸、ガザ地区、ゴラン高原を占領、新たな難民の発生 |
1982年 6月 | イスラエル軍によるレバノン侵攻 |
1987年12月 | ヨルダン川西岸地区とガザ地区でインティファーダ(抵抗運動)始まる |
1991年 1月 | 湾岸戦争、湾岸諸国でのパレスチナ人の迫害 |
1993年 9月 | PLOとイスラエルが相互承認(オスロ合意)・パレスチナ暫定自治協定調印 |
1994年 7月 | ガザ・エリコでパレスチナ自治政府が活動を開始 |
1995年 9月 | 暫定自治拡大協定調印 |
1996年 1月 | パレスチナ評議会選挙実施 |
2000年 9月 | 第二次インティファーダ始まる |
2002年 | ヨルダン川西岸地区で分離壁建設開始 |
2005年 1月 | パレスチナ自治政府議長選挙実施 |
2005年 8~9月 | ガザからイスラエルの入植者・軍撤退、ガザ封鎖開始 |
2006年 1月 | パレスチナ評議会選挙実施、ガザでのハマスの支配が強まる |
2006年 7月 | 第二次レバノン戦争勃発 |
2008年12月 | イスラエル軍のガザ侵攻 |
2011年 ~ 2013年 | シリアでの民主化運動・内戦の激化、シリアのパレスチナ難民がレバノンに流出 |
2012年11月 | 国連総会がパレスチナを「オブザーバー国家」として承認 |
2012年12月 | イスラエル軍のガザ爆撃 |
2014年7月 | イスラエル軍のガザ攻撃 |
2018年5月 | トランプ米大統領が、米大使館をテルアビブからエルサレムへ移転 |
2018年8月 | 米国、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への拠出金停止 |
2020年1月 | トランプ米大統領「新中東和平案」発表 |
原因
引用:ユダヤ人
なぜアメリカやイギリスが、ユダヤ人国家であるイスラエルに手を貸すのか。それは、19世紀にアメリカに移り住んだユダヤ人が金融で成功し、アメリカ経済で強い影響を持ったからです。
この記事でも解説したようにユダヤ人は成功者が多く、アメリカ大統領や議会に圧力をかけて政策決定にも影響を及ぼすほど。
イスラエルは石油資源を支配するための要所であり、アメリカやイギリスは軍事拠点として必要なのです。
そういった背景もあり、アメリカやイギリスが、ユダヤ人国家であるイスラエルに武器提供を行っているのです。
パレスチナの現状
ユダヤ人国家のイスラエルは、自国内の領域にあるパレスチナの周りに柵を張り巡らせて、パレスチナを隔離させました。
しかもパレスチナ地区は失業率が高くて生活環境も劣悪なので、住んでいる人にとってはある意味刑務所に閉じ込められているのと変わりません。
そういった背景もあってパレスチナ側の不満がたまり、イスラエルへのミサイル発射や自爆テロにつながっています。
現在では空爆だけでなく、軍による地上戦も起こっており、完全な戦争状態です!
ミサイルによる空爆により市民の子供や赤ん坊にさえ、被害が拡大している状況です。
これに対し、国連は急遽、安全保障理事会を開き、両国に対し
「すぐに停戦するように。」
主張しましたが、お互い譲らず。
対立が激化する中、
4回目の緊急安全保理事会を開催しました。
しかし、ここでもアメリカが拒否権を発動し、共同声明を出すには至りませんでした。
これに対し、
アメリカは
「アメリカは水面下で停戦の準備を進めている。」
と主張。
議長国である中国は
「ある1国のせいで、再び声明を出せなかった。」
とアメリカを非難しました。
フランスは
「全会一致ではなく、多数決を導入する議案を提出」
しました。