香港の国家安全維持法について解説
引用:中国
香港国家安全維持法・・・反政府の行動取り締まり、政権転覆などを犯罪行為とし、最大で終身刑とする。
1、香港の歴史
1839年 イギリスVS清(当時の中国)がアヘン戦争をする
↓清敗戦
1842年 南京条約締結(香港はイギリス領へ)
↓
第二次世界大戦で攻め込んだ日本が香港を一時的に支配(3年半)
↓日本敗戦
1945年 再び香港はイギリス領へ
↓
1997年 中国へ返還する
香港は長年、イギリスの植民地だった
2、香港と中国の決定的な違い
そもそも中国は共産主義で、香港は資本主義です。
これは前章で述べたようにイギリスの植民地だった影響です。
中国→共産主義
香港→資本主義
3、香港安全維持法は何が問題なのか?
これは歴史の問題となってくるのです。
1997年、イギリスから中国に返還される際に両国は文書にサインし、一国二制度という制度を50年間は続けることを約束していたのです。
つまり、2047年までは1つの国で2つの政府が存在してもよい、という状態です。
これには資本主義の考えを徐々に共産主義的に慣れさせる狙いがあったとされます。
なので、中国も返還の際に香港に対して、
「社会主義の制度と政策を実施しない」
と明言していました。
そのため、香港では中国では認められていない政権批判などの表現の自由が保たれたのです。
しかし、今回(2020年)になって、香港国家安全維持法というのが制定され、香港も中国と同じように政権批判した者は犯罪者として扱われることになってしましました。
中国では独裁国家なので、政権を揺るがすような言動をするものを少しでも排除したいのです。
なので、中国ではLINE、facebookなどのSNSは使えず、他のメディアも政府によって監視され、ネットでの発言も犯罪対象とみなされるのです。
これは過去に発言した内容も含まれるので、香港では政府批判をした若者がアカウントを次々と削除しているらしいです。
この一国二制度の崩壊により、約束事を破った中国は国際社会、特にアメリカ、イギリスの逆鱗に触れています。
香港では表現の自由が許されなくなった。
中国は国と国との約束事を破った。
香港での国家安全維持法って何?
反政府の行動を取り締まり、政権転覆などを犯罪行為とし、最大で終身刑とする法案だよ。
何が問題なの?
表現の自由が失われるという恐れがあるんだ。例えば、テレビで政治家あるいは政権を批判したとする。
「親中派の二階氏は早くやめろ!」
って。すると、政府によって逮捕されて、刑務所に入れられてしまう。
え?!それはかなりやばくないか・・・
そうだよ。中国ではネットも監視されているから、ネットでのつぶやきで政権批判しても、逮捕されるんだ。
ひえ~!でも、待てよ。そもそも香港と中国って別々の国じゃないの?中国で法案を決めていいの?
半分正解で、半分間違い。実は香港は国ではなく、台湾と同じ都市国家だよ。一応、中国に属しているけど、政策などは香港独自のものを実施しているんだ。
ん?!どういうこと?