トリガー条項って何?
岸田首相がトリガー条項を検討しているらしいです。
しかし、
どういったものなのか理解している人は
かなり少ないと思います。
それもそのはず、今まで凍結されていて、
表に出てくることのない法律だったからです。
2022年度の予算委員会で野党の国民民主党が
このトリガー条項凍結解除を
条件に賛成に回ったことでも
注目を浴びました。
今回は我々の生活にも大きな影響を
与えるトリガー条項について
解説していきます!
トリガー条項とは?
トリガー条項とは
「あらかじめ決められていた一定の条件を満たした場合に発動される条項」
の事を言います。
例えば、
原油高などでガソリン価格が高騰したような場合に、
ガソリン税を引き下げるためのルール
のようなものです。
現在の税率分は、揮発油税が1ℓ当たり48.6円、
地方揮発油税が同5.2円、
合わせて53.8円となっています。
ただし、これは本則税率分(28.7円)に特別税率分(25.1円)を
上乗せした「特例税率」です。
価格が高騰したときは、
税金を無くそうってことですね。(実質的な減税)
レギュラーガソリンが3か月連続で全国平均160円/Lを超えると、
トリガー条項が発動します。
発動すると、
ガソリンにかかる特別税率(25円)分安くなります。
その後、
同じ指標が「1ℓ130円を3ヵ月連続で下回った場合」には、
再び特例税率に戻ります。
なぜ、今まで凍結されていたの?
トリガー条項の導入は2010年。
しかし、10年以上凍結され、発動されませんでした。
それはなぜか?
2011年に起こった東日本大震災の復興財源確保のためです。
しかし、
税金として取られた財源はほとんど復興支援には使われませんでした。
当時の民主党政権と財務省のほら吹き↓
また、この時民主党政権は大震災後に
「復興特別所得税」(基準所得税額×2.1%)を創設し、
2037年までの予定で課税されています。
メリット・デメリット
メリット
・ガソリン価格の引き下げ
だいたい、25円ほど安くなる計算になります。
1世帯あたり年間1万3000円ほど安くなる試算になります。
ロシアによるウクライナ侵攻で燃料価格が高騰し、
その影響は国民生活に重くのしかかりました。
ウクライナ侵攻について↓
デメリット
・法改正が必要で即効性がない。
・1兆5,700億円の税収減
・灯油や重油は対象外
・「買い控え」や「駆け込み」による混乱
現時点でガソリン価格を抑えるために政府は補助金を
元売業者に与えています。
しかし、
ガソリン価格を下げるかどうかは業者の判断に委ねられるため
補助金では限度があるでしょう。
ガソリンの2重課税問題
実はガソリンは2重課税がされています。
1Lの半分以上は税金です。
仮に1L 160円のレギュラーだとすると、
税金の内訳はガソリン税(53.8円)+石油税(2.8円)+消費税(14.55円)
160円の内、71.15円が税金として取られます。
消費税が10%になったら、
ガソリン税は廃止という話だったのですが
税金名だけを変えて、同じ税率を取るというせこいやり方を
当時の民主党政権(現:立憲民主党)は行いました。↓
今後の政府の対応は?
2023年2月、ロシアによるウクライナ侵攻により
原油価格が大きく上がりました。
ウクライナ侵攻について↓
それに加えて、原油生産国の連合であるOPECが減産を
発表したことにより原油価格はさらに上がりました。
侵攻当初は政府がガソリン販売店に補助金をだす、
ことでガソリン価格は約160円/Lにおさえられていました。
しかし、8月に補助金が停止されると、
185円/Lまで一気に上がったのです。
一部の地域では190円/Lまで上がり、車社会の田舎には大きな打撃となりました。
これに対し、政府は補助金を続けるとしながらも、
「トリガー条項の凍結解除は考えていない」
と減税する案を一蹴しました。
理由としては
「ガソリン税は地方自治体や国の安定財源であり、減税することによって買い控えが起こり、税収が減るのは良くない」
とのことです。
つまり、
「政府として国民が苦しもうが、減税は一切考えていない!それより税金だ!」
と公然に述べたのです。
参考動画↓
429回 遂にトリガー条項発動の動き!最後まで抵抗するZが恐れるのは消費税減税 – YouTube
緊急提言!ガソリン税のトリガー条項問題 ガソリン価格の助成が国民所得を増やす!【西田昌司ビデオレター令和4年3月21日】 – YouTube