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政治・国際問題

【5分でわかる時事!】半導体不足はどうなるの?日本の半導体が衰退した理由!わかりやすく解説

半導体の不足問題

コロナが流行ってから、ニュースでは半導体不足が

騒がれています。

なぜ急に?

1つの要因はコロナでステイホームする人が増えたからです。

??

これだけだとピンとこないでしょう。

今回は半導体不足についてと今後の見通しについて

詳しく解説していきたいと思います。

こんな方におすすめ

  • 就活の面接対策
  • 半導体について知りたい人
  • 大学などのレポート提出が必要な人

 

自己紹介
tiroha

旧帝大学院に通う学部研究生(理系)
国立理系卒(大学院外部受験)
専攻は情報システム。いわゆる、プログラミングやIT。
卒論:機械学習による画像認識

資格:英検2級、TOEIC755点、漢検準2級、数検準2級、柔道初段、空手初段

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半導体とは?

半導体とはその名の通り、絶縁体(電気を通さない)と導体(電気を通す)

物質の中間のものです。

電子機器の頭脳ともいわれており、

システムの制御などを担っています。

精密機械には必要不可欠であり、

「産業のコメ」とも呼ばれます。

何に使われている

今やあらゆる電化製品に使われています。

少しだけ例を挙げると、

・スマートフォン

・PC

・自動車

・冷蔵庫

・電子レンジ

などなど。

もし、半導体がなくなったら、

我々の生活からスマホやPCがなくなります。

だから、世界各国は半導体を欲しがるのです。

半導体不足が起きた理由

コロナ禍で家庭での電化製品需要が高まった

企業でもリモートワークが推奨され、

今まで以上にノートPCやウェブカメラ、エアコンなどの

家庭用電化製品の需要が高まりました。

その結果、半導体の需要が上がったにも関わらず、

半導体工場もコロナで閉鎖。

需要だけが上がり続け、供給がままならない状況となりました。

これまで自動車への半導体作成にかかるリソースを

家庭用電化製品用の半導体に回しても、枠が足りないそうです。

対中制裁(サプライチェーン)

コロナにより、中国の塩田港が閉鎖されたのも大きな原因です。

この港は世界の電子機器の90%が経由していると言われており、

閉鎖された塩田港には数百隻の船が停泊していました。

開放された後も大量のコンテナを降ろす労働力不足で

スムーズな供給には至っていません。

また、台湾と中国の緊張関係も影響しています。

台湾は世界有数の半導体チップ生産国で台湾に何かあれば、

半導体のサプライチェーンは止まると言われているほどです。

このようにどこかの国に依存するようなサプライチェーンは

危険だと世界が認識するようになりました。

中でも、アメリカは半導体の対中依存を問題視しています。

2022年、バイデン大統領は半導体国産化への投資7兆円をする

大統領令に署名しました。

増産の不足

自動車企業の見通しが見当違いだったのも大きいです。

コロナのパンデミックが起きた当初、

自動車企業が半導体チップの発注をキャンセルしました。

なぜか?

パンデミックによって、世界の経済が打撃を受けると考えたのです。

つまり、自社製品が売れなくなると考えたのです。

結果はその通りだったのですが、半導体のチップメーカーは

民生の半導体を作るようになり、自動車用の半導体製造を大幅に減らしました。

すぐに切り替えることはできないため、

自動車用の半導体不足は今後も続くでしょう。

気候変動

climate change land degradation desertification vector cartoon illustration

実は気候変動も大きな影響を与えています。

世界中の自動車に搭載されているチップの約3分の1を生産している

日本のルネサス社の工場は火災で大きな被害を受け、

アメリカのテキサス州では冬の嵐の影響で、

唯一のチップ工場が生産停止に追い込まれました。

また、干ばつの影響で半導体製造に必要な大量の水の入手が難しくなったのです。

日本の半導体の衰退した理由

市場の動向を把握できなかった

過剰な品質追及が日の丸半導体をつぶしてしまった大きな原因です。

当時、市場が通信機器と大型コンピュータからパソコンに変わりました。

当初は各社独自のパソコンだったが、IBMの標準機となりました。

半導体も同じものをいかに安く作るかの競争となったが、

日本は独自製造にこだわりすぎてしまったのです。

NTT仕様の自社の通信機器向け半導体は35年保証の世界。

設計、プロセス、品質管理もかなり高水準でやっていた。

それをパソコン向けにも展開していましたが、当時の市場で必要とされたのは

品質より安さでした。

「パソコンは数年もてばいい。悪くなれば、買い替えればいい。」

という価値観ができたのです。

そこに出てきたのが韓国勢です。

当時、富士通の半導体の断面は神様が切ったようにきれいだったそうです。

対して、韓国メーカー製はガタガタ。でも動く。何より安価でした。

技術への投資軽視

日本は昔から科学技術への投資を軽視していました。

その結果、短絡的に半導体事業を見て、すぐに切り捨ててしまったのです。

その当時、解雇された技術者が韓国のサムスンなどにわたって、

事業を立ち上げ、指導したと言われています。

このような高度人材に対し、台湾のTSMCはヘッドハンティングを

しました。

しかし、日本ではそのようなスカウトはしませんでした。

報酬も低いままで、技術者たちは次々と外国企業に引き抜かれていったのです。

参考動画はこちら↓

日の丸半導体はなぜ失敗?【しくじり企業】エルピーダメモリ – YouTube

日の丸半導体の復活?

半導体大手メーカーTSMCを誘致

日本政府は台湾の大手半導体メーカーのTSMCを

熊本県に工場誘致しました。

最大で4760億円を援助し、2024年完成する予定です。

ラピダスの創設

ソニー、トヨタなど日本の大手企業8社が出資する半導体会社「ラピダス」

が創設されました。

日本大手企業が70億円、日本政府が700億円以上支援する会社。

この会社は2ナノに代表される最先端半導体だけを生産する方式で

この分野をリードしている台湾や韓国と競争するのを目標としています。

技術に関してはアメリカのIBMなどから技術移転や共同開発を

進めるとのことです。

今後の見通し

半導体不足は今後も続く見通しです。

日本の日産自動車は自動車生産台数を50万台削減すると発表。

ゼネラル・モーターズは、

ピックアップトラックの生産の一部を中断せざるを得なくなり、

完成したものの必要なチップがまだない数千台の車両を駐車しているほどです。

新車を購入しても納車は半年先だという話も聞きます。

長期的に見れば、半導体の技術力向上の役に立ったとみる専門家もいるそうです。

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